年のせいかお酒を飲んだら次の日がしんどくなってきた
やりたいことがあるのにお酒を飲んでしまいできていない
「気の向くままにお酒をのんで次の日に後悔する」そんな生活をしていると自己肯定感が下がりメンタルが崩れてしまいます。
それにしても普通に生きているだけで、お酒の誘惑が多すぎると思いませんか?
テレビCMの8割がお酒のCMな気がしますし、スマホの広告でもお酒の新発売や新サービスの情報が勝手に入ってくる。
さらには温泉にある生ビールのポスター…あんなの「ほら飲め飲め!」と煽ってきているようなもの。
この世界はお酒を飲ませたい人でいっぱいなんでしょうか。
しかし、この記事を読むとそんな誘惑に動じることはなく、お酒をやめる、または減らせるようになるはずです。
今までうまくいかなかったのは、意志の力だけでお酒をやめようと頑張っていたからです。
意志に頼らず、お酒に対する認識を改め行動することで、自然と断酒・減酒ができるようになります。
この記事は、東京アルコール医療総合センター・センター長である垣渕 洋一さんの著書『「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本』を参考に断酒、減酒方法について探っていきたいと思います。
AUDITで飲酒習慣の安全度を知る
厚生労働省のホームページに、アルコール依存症までには至っていない「危険な飲酒」や「有害な使用」レベルにある人を対象者としたテスト『AUDIT』があります。
内容は10個の質問に答えるだけ。
選択した番号の合計値によってあなたの飲酒習慣レベルを知ることができます。
本書では以下のようになっていますので、自分がいまどのレベルにあるのかを知ることから始めましょう。
自分一人でこのテストを行うのもいいですが、つい過少申告しがちなので、もしご家族がいれば、自分のことをよく知るその人に、客観的な目でチェックしてもらいましょう。
『AUDIT』で今のレベルを知ることができましたが、どうすれば『ローリスク飲酒群』になれるのでしょうか。
AUDITからそれを読み取ってみました。
みなさんもAUDITで『ローリスク飲酒群』になれるよう、自分にとっての節度のある飲み方を読み取ってみてください。
適切な飲酒量を知る
国が定めた健康づくりの指針『健康日本21』では節度ある適度な飲酒について一日平均で男性20g、女性10g以下としています。
飲む間隔については、この酒量でなおかつ週2日の連続した休肝日を設けるのが理想とのこと。
アルコール量は次の式で出すことができるので、計算してみて節度のある飲酒量をめざしましょう。
1日どれくらいの量のアルコールを摂ったのか、できれば体調や体重、飲んだ時の状況もノートに書いて「見える化」し、客観的に観察することが対策の始まりになります。
依存症になる精神的・身体的サインを知る
恐らくこの記事を読んでいるあなたは、アルコール依存症にはなっていないと思っていることでしょう。
しかし、お酒を飲む理由が精神的なものからくるとしたら、危険かもしれません。
なぜなら重度のアルコール依存症になる人はメンタル面にも問題があることが多いからです。
身体的にはお酒を必要としていないのに、仕事などの強いストレスを解消するために安価でどこでも買えるお酒を利用し、脳に麻酔をかけ続ける。
すると、脳にたいするアルコールの効果が薄れていき、酒量を増やさないと前と同じ効果が得られず、どんどん酒量が増えることで身体的依存も強化されていく。
ではどうすればそれを防げるのかというと、「精神依存を示すサイン」を知ることです。
これらは精神的に依存しているサインです。
繰り返しになりますが、精神依存が強く表れると身体的にも依存が強化され、お酒が常に身体にないと脳の活動が正常に行われなくなります。
そして依存症になっていくんですね。
私もお酒を飲むとき「今日は仕事で嫌なことがあったから、ビール買おうかな」と2本3本と飲んでました。
また、休日の夕方になるとお酒を飲みたくなる渇望がわきおこり、飲んだ翌日の朝は後悔するということもしばしばあります。
自分では「休肝日を設けているし前より量は減らしているし、依存症になるなんてありえない」と思っていましたが、精神的には依存していることを知り、恐ろしくなりました。
飲酒と疲労の関係を知る
「飲酒した翌日は身体がだるくて重い」
そんな経験をたくさんしてきたと思います。
なぜ飲酒した翌日は身体が疲れるのでしょうか。
体内に入ったアルコールは胃腸から吸収され大部分は肝臓で処理されます。
その際に発生する有害物質『アセトアルデヒド』は臓器毒性が強く、体内に溜まると疲労の原因となるのです。
また、肝臓はアルコール分解時にフル稼働。そしてオーバーワークとなりその間は、他の老廃物を処理できないため、ますます身体は疲れやすくなるということです。
さらに、お酒の利尿作用により、意識して水を摂らないと脱水状態となり血液の循環が悪くなる。
すると疲労物質が溜まって、栄養を摂っても身体中に行き渡りにくくなるので、疲れを感じます。
要するにお酒を飲むと、身体のなかは仕事がどんどん増え、過重労働により臓器の動きが悪くなるから疲れるということ。
日中忙しく働いてきた身体を、お酒によって労わるつもりが、寝てる間も働かざるを得ない身体にしてしまっていたわけです。
わかっちゃいるけどやめられない理由を知る
私たちが適量を超えて飲酒してしまうのには理由があるんです。
その理由は、アルコールを摂ると脳が快楽物質である『ドーパミン』を分泌させるからです。
ドーパミンの分泌が増えると、幸せを感じたり、意欲が湧いてきたりします。
アルコールは少量でも効率よくドーパミンの分泌を促すのです。
さらにはセロトニンとオピオイドという物質の分泌も増えやすので、不安や心配を吹き飛ばしてくれるのです。
そりゃお酒を飲みたくなるはずですね。
普段の日常生活でドーパミンを分泌させるためには、「新しいことにチャレンジして成功体験をする」「仕事でうまくいき褒められる」「勉強して資格を取る」といったこともありますが、ハードルが高いですよね。
そんなことより手っ取り早くお酒を買って飲むとドーパミンを分泌させられるのです。
あなたも感じたことはありませんか?
「数日我慢したし今日はお酒を飲もうかな」と考えたときに起こる身体のザワザワ感・ワクワク感を…
これもお酒のことを考えた瞬間にドーパミンが分泌されているからなんです。
じゃぁやっぱり飲んだほうがいいな
しかしやっぱり節度が大事。
多量飲酒が習慣になりドーパミンがいつも出ている状態だと、脳はその影響を減らそうとします。
つまりドーパミンの密度を減らすのです。
それによりもっともっととお酒を欲しがるようになってしまいます。
まとめ
今回の記事は『「そろそろ、お酒やめようかな」と思ったときに読む本』を参考に、アルコールについて知ることで、断酒か減酒について前向きに考えるお手伝いができたのではないでしょうか。
この本は「毎日飲んでるけど、そろそろ量を減らしたい」という方にもぴったりの本ですので、ぜひ手に取ってみてください。
また他の記事では、具体的な禁酒方法もご紹介していますので、そちらもよろしければ見てください。
この記事があなたのお役にたてると幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。