あなたは職場でいろんな我慢をしていると思います。
例えば、まわりが残業をしているから、自分は帰れるのに一緒に残業している。
管理職になったら、やる気のない部下の責任を全て負わされる。
自分の仕事は放っておいて、部下の指導をしないといけない。
上司の罵詈雑言を反論をしないで浴びつづけている。
これらはあなたにとって、いらない我慢なのかもしれません。
では私たちにとって必要な我慢とは何なのか、心療内科医である鈴木裕介さんの著書『我慢して生きるほど人生は長くない』を参考に、探っていきましょう。
我慢をする理由
なぜ私たちはこんなにも我慢をしているのでしょうか。
それは小学生のころから大人しく座っている子、大人の言うことを素直に聞く子が大人から褒められてきて、わがままを言ったり、我慢ができないと叱られてきたからです。
「我慢は美徳」という価値観やルールが、インストールされているので、大人になった今でも「何事も我慢しないと」「このくらい我慢できないようではダメだ」と思ってしまうのです。
必要な我慢とは
「そんなこと言っても我慢しないと、周りの目があるし、みんなからもっと厳しくされたらイヤだし」と思いますよね。
確かに社会人として何でもかんでも、自分の好きなように好きなことをして、周りに迷惑をかけるなんてことはできない。
だからといって全て我慢しないといけないわけではありません。
私たちに必要な我慢とは何でしょうか。
それは、短期的にはつらいことであっても、長期的にはそれを上回るメリットがあるときに限ってする我慢です。
試験勉強や副業、仕事や仕事以外のことでスキルを上げるための勉強などが良い例です。
誰かのために我慢するというのも、気持ち良くなれるのでメリットがあるように思います。
ただし誰かのためにするのは我慢ではなく、「その人のためになる」「自分のためだと思える」もので、我慢とは違います。
「我慢しなくては」と思っている時点で、それはいらない我慢なのかもしれません。
いらない我慢をし続けると
いらない我慢をし続けるとどうなるのかというと、どんなに大変でも自分を休ませたり、自分が喜ぶことができなくなってしまうのです。
人間の脳は、自分が理不尽な状況に置かれつらさを感じると、何とかして楽になろうとする。
ここで本来なら、「状況を変える」「逃げ出す」のが解決方法なのでしょうが、状況を変えるのにも逃げ出すにも、不安や恐怖心を抱き行動に移せません。
そうなると脳は「つらくない」「この程度はまだ耐えれる」というように認識自体を変えてしまうのです。
このように心に蓋をし続けた結果、疲れやすい・不眠・イライラする・うつ病など心身の不調が現れてきます。
いらない我慢をしないためには
そうはいっても、我慢は必要な時はありますよね。
例えば、あなたが社会人一年目や新しい部署に配属されたときは、仕事を覚えるために必要な我慢があります。
そんな時は、「一年目だから」「新しい部署だから」「最初の印象が大事だから」と当たり前のように我慢するのではなく、次のことを吟味しましょう。
- この我慢によって自分に得られるものはあるのか、メリットは何があるか。
- そのメリットは自分が本当に欲しいものか
- そのメリットを得るために自分の払う代償(時間・体力・ストレス・お金など)に見合っているか
- 期間が決まっているか
これらを吟味した結果、当てはまらなければ、いらない我慢です!
今している我慢があればだんだんと減らしていきましょう。
増え続けたり、押しつけられ続けるようであれば、家族や友人などの第三者や職場の人事担当者に相談するか、思い切って転職しましょう。
転職する勇気がない、他の部署にいけば楽になるというのであれば、一度休職してみる方法もあると思います。
必要な我慢のまとめ
必要な我慢といらない我慢のおさらいです。
必要な我慢は、短期的につらいだけで、長期的にはそれを上回るメリットがあるときにする我慢。
いらない我慢は、自分の時間・体力・ストレス・お金などに見合わないものや、その我慢によって得られるものがない我慢です。
あなたに必要な我慢が分かれば、我慢することも苦じゃなくなりますよね。
『我慢して生きるほど人生は長くない』ではこのように、我慢することなく公平な人間関係を作るための方法や自己肯定感を保つための方法が満載です。
一度読んでみて損はない本だと思います☆
この記事があなたのお役にたてると幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。