
人間関係がうまくいかない
自分ばかり我慢している気がする
このような悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。
なぜこのような悩みが起きているかというと、他人や社会が決めたルールの中で生きており、必要以上に我慢をしてしまっているからです。
例えば、「何よりも仕事を優先するべき」「長時間一生懸命働いて出世するべき」「30歳になったら結婚して子供を持つべき」など他人や社会が決めた価値観。
このような他人の価値観やルールを押しつけられて、様々な我慢を強いられているのです。
他人の価値観やルールに適応しすぎて、自分が我慢していることに気づかないまま年齢を重ねると、いつかその価値観やルールが崩れた時に「今まで自分は何をしてきたのか」「自分の人生は何だったのか」と自分の人生を疑ったり虚無感に襲われます。
では自分の人生を取り戻すにはどうすればいいのでしょうか。
この記事では、鈴木裕介さんの著書『我慢して生きるほど人生は長くない』を基に自分の人生を取り戻す考え方を見つけていきます。
ぜひ最後までご覧ください。
公平な人間関係とは
自分の人生を取り戻すために必要なのは人間関係のあり方を見直すことです。
なぜなら人生において、もっとも重要でもっとも厄介なものが人間関係だからです。
他人のルールに縛られることなく生きるためには、その人間関係が自分にとって好ましいものかを、見極める必要があります。
好ましい人間関係とは、「公平で穏やか」なものです。
価値観を一方的に押しつけられることも、ミスや欠点を必要以上に責められることもありません。
逆に好ましくない人間関係は、他人のルールで縛りつけられ、私たちの価値を勝手にジャッジし、時間やエネルギーがひたすら奪われてしまうものです。
そうなると「自分ばかり我慢している・損している」という思いに付きまとわれてしまいます。
ではどうすれば公平で穏やかな人間関係の比重を増やしていけるのでしょうか。
境界線を意識する

公平で穏やかな人間関係の比重を増やすために大事なのは「自分と他人の境界線をきちんと意識し守る」ことです。
有名なアドラー心理学に出てくる「課題の分離」と似ています。
アドラー心理学の「課題の分離」は、自分が解決できる課題には取り組むが、自分では解決できないもの、例えば相手がどう感じるかなどの感情は相手の課題であり、これらを分けて考えます。
同じように「自分が責任をもって守るべき領域」と「他人が責任をもって守るべき領域」の2つに分けて考えるのです。
人は一人では生きられないので、他人の影響を受けたり、他人の力を借りたりすることはありますが、必要以上に他人を立ち入らせたり、相手の領域に立ち入ったり、責任やコントロール権を渡したり奪ったりしてはいけないのです。
しかし実際には、頻繁に起こっていますよね。
例えば、「普通ここまでやるのが部下の役目だろ」「常識的に考えてこんなことしないだろ」「お前何年もやってきて恥ずかしくないのか」などと言われたり、「お前は使えないなぁ」「人間的にアウトだろ」と一方的にジャッジされたりしていませんか?またはあなたがこんなことを言ってしまっているかもしれません。
これらは他人の領域に立ち入り、自分の価値観やルールを押し付ける行為です。
また自分に関係のない他人のトラブルに対して、自分の仕事を後回しにしてまで手助けをしたり、本当はやりたくないことを率先して引き受けたり、まわりからは「責任感があるな」「すごいなぁ」と思われるかもしれませんが、これは「自分の領域を守れていない」または「他人の領域に立ち入っている」ということになります。
しかし、冒頭の「人間関係がつらい」「自分ばかり我慢している」と悩んでいる人は、境界線があいまいで境界線を引くのが苦手な人が多いと思います。
この原因は人それぞれですが、親との関係で「過干渉、DV、ネグレクト」などの問題や、昔から親の要求ばかり押しつけられて育った人は、相手の領域のものまで背負ってしまいがちです。
また性格上、断るのが苦手な人や人に嫌われるのを恐れすぎるという人も、相手に領域に立ち入られやすくなります。
ではどうすれば「自分と他人の境界線をきちんと意識し守る」ことができるのでしょうか。
境界線を守る方法

境界線を守るにはまず「他人からのラインオーバーに敏感になる」ことです。
本書では境界線を侵すことを「ラインオーバー」といっています。
まず人間関係で息苦しさを感じている人は、どれがラインオーバーなのかが分からない状態です。
自分にとってのラインオーバーを知るには、自分の「快・不快」の感覚や相手とのやりとりの後に感じるモヤモヤとした気持ちに注目するとよいとのことです。
例えば相手とのやりとりの後に「バカにされたように感じる」「わたしに対する嫌味かも」など思うことはありませんか?
そういう心に残るネガティブな感情に気づいたら、否定したり押さえつけたりせず、受け入れましょう。
なぜなら、何らかのネガティブな感情を抱いたという事実は、あなたの領域の中では絶対的に正しく、他の誰にも侵されない真実だから。
そして相手の言動が境界線を侵すものだったかを考えてみます。
このようにラインオーバーに敏感になるにつれて「自分は何をされたくないのか」「自分にとって心地いいものは何なのか」が明確になっていくのです。
それこそがラインオーバーを防ぎ、自分のルールで自分の物語を生きるための第一歩です。
ラインオーバーを防ぐ対処法3ステップ
本書では、あなたの領域を侵略する人を遠ざけるための3ステップが紹介されています。
- 第三者に相談する
- 気持ちを伝える努力をする
- 相手を「NO」の棚に分類する
第三者に相談する
境界線がわかりづらくなっている人は、自分の「快・不快」に対しても疑いがち。
自分の感覚を信じきれないのであれば、家族やパートナー、親友などの信頼できる第三者に相談してみましょう。
気持ちを伝える努力をする
相手が話せば分かってくれそうなときや良い関係を築いていきたいときは、相手に伝えてみる。
相手に伝えるときに大事なのはアイメッセージで伝えることです。
アイメッセージとは「(私は)つらい思いをしました」「(私は)そんな言い方をされて落ち込みました」など主語を私にした話し方をすることです。
なぜかというと、ユーメッセージでは相手を攻撃する話し方になりやすいから。
例えば「(あなたは)何でそんなことを言ったのか」「(あなたの)その言い方はよくない」など。
せっかく自分の思いを伝えるのに相手に「攻撃された」と思われるのはもったいないですよね。
また相手に伝えるときは、「あなたとの関係をよくしたい」というメッセージが相手に伝わるようにしましょう。
「今後のこともあるので少し話したいのですが・・」「私はもっと(あなたとの)関係が良くなりたいから、自分が思ったことを伝えると・・」と前置きをおくなどがいい例です。
相手を「NO」の棚に分類する
それでも相手が変わらない場合は「自分を大切にしない人」であると認めて、心の中のNOの棚に入れて距離を置き接触しないようにしましょう。
仕事上、完全に接触しないことが不可能な場合がほとんどだと思うので、そんな場合は、話しかけられても一言二言で返すことや「へ~すごいですね」「さすがだね」と適当におだてるだけで、こっちはコミュニケーションを積極的にとる意思がないことを示しましょう。
公平な人間関係の築き方まとめ
3つのステップにおいて、1と2は難しいなと思った方はいると思います。
私も正直に言って、難しく感じ、いきなりステップ3にとびそうです。
しかしこのような方法を参考にしながら、日々の生活で嫌なことには嫌だといい、自分から嫌なことを遠ざける技術を磨いていきましょう。
そうすることで、自分と相手の境界線が明確になり、ラインオーバーされない人生を生きられるようになっていきます。
心療内科医である鈴木裕介さんの著書『我慢して生きるほど人生は長くない』では生きる意味を見失いがちな現代人に、人と比べず主観的に生きる方法や自己肯定感の大切さ、そして今回の記事でもご紹介した人間関係の築き方などを教えてくれます。
ぜひ手に取ってみてください。
この記事があなたのお役にたてると幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。