地方公務員への転職を考えている方。
現在大学生で地方公務員になりたい方。
そんな方のために地方公務員になるメリットと、試験対策について解説していきます。
この記事を読むことで、公務員の中で地方公務員がおススメな理由と、地方公務員になるために必要な対策方法が分かります。
- 公務員を受けようか迷っている方
- 公務員を目指している方
- 公務員の中で何がいいか悩んでいる方
私は20年近く地方公務員として働いていました。その経験から公務員になりたい人、公務員として頑張っている人のお役に立てるような記事を書いています。
地方公務員とは
地方公務員とは、都道府県庁、市役所、区役所、町役場、村役場で務める公務員のことを指します。
公務員の採用試験にはレベル別に「上級レベル(大卒)」と「初級レベル(高卒)」、また職種別に「行政職・技術職・心理職・福祉職・公安職」に分かれます。
地方公務員を目指すメリット
地方公務員を目指すメリットを2つ紹介します。
転勤がない
まず1つ目のおススメ理由は、地方公務員には転勤がないことです。
転勤がないというのは、住む場所が変わらないということ。
家族と一緒に引っ越す必要もありませんし、単身赴任をする必要もありません。
しかし、異動はあります。
都道府県庁職員であれば、都道府県内で勤務先が変わるのです。
広い都道府県だと通勤距離が長くなることも・・
わたしの周りにも高速道路を利用したり、朝早くの電車で通勤をする人もいます。
なんか大変そうだなぁ
しかし、国家公務員の総合職(キャリア)になると全国各地への転勤が必要となります。
さらに国家公務員の勤務先は国の機関だけでなく、都道府県や別の機関への出向もあります。
総合職(キャリア)とは異なり一般職は、主に関東、近畿、中・四国、九州など各ブロック内での異動となるため、総合職に比べると転勤範囲は狭いですが、都道府県境をまたぐため、家族と一緒に転勤をするか単身赴任をするかを決めなくてはなりません。
繰り返しになりますが、市区町村職員であれば住む場所を変える必要はありませんし、異動は同じ建物内だけというのが基本です。
その中でも技術職などの専門職になれば、同じフロアでの異動になることも多々あります。
試験日が遅い
地方公務員をおススメする理由2つ目は、他の公務員試験と比べると試験日が遅いため試験対策に時間がとれることです。
国家公務員の試験日は総合職が4月、一般職が6月となります。
地方公務員の中でも都道府県の採用試験は6月と早めです。
一方で市町村はA日程、B日程、C日程、そしてD日程があるところもあります。
それぞれの日程は以下のとおりです。
- A日程…6月下旬(都道府県庁と同じ。主に政令市)
- B日程…7月中旬
- C日程…9月中旬
- D日程…10月中旬
日程が重ならなければ、複数の受験先を併願することが可能なんです。
また大学受験と異なるのが、公務員試験の受験料は原則無料!
ですので4月の国家公務員試験を練習で受けてみることで、試験の雰囲気に慣れることができます。
実際わたしも国家公務員試験を練習として受けましたが、緊張感をもって望むことでいい予行演習になりました。
6月の都道府県庁の試験も時期は早めにはなりますが、国家公務員の試験から日にちがそれほど空いていないので、国家公務員試験の緊張感そのままに試験に挑むことができます。
そして7月以降にある市町村B・C・D日程は、国家公務員試験やA日程の試験を経験してからの受験となるため、実践と試験対策をしっかりできた状態で受けることが可能です。
試験について
まず1次試験はほとんどの職種で筆記試験があります。
1次試験を合格した後の2次試験はほとんどの自治体で面接試験となっています。
集団面接か個人面接のどちらかです。
小論文試験を設けている自治体もありますが、ほとんどは面接試験のみとなっています。
試験対策
公務員試験には受験勉強が必要になります。
まずは1次試験を通過しないといけないので、筆記試験で点数を取るためにコツコツと勉強しなくてはいけません。
筆記試験対策
筆記試験は、数的処理、文章問題、時事問題の『教養試験』が主です。
これらの勉強は大学生の人も社会人の人も、楽しく学ぶことができるのではないかと思います。
公務員予備校はいろいろとありますが、相場は30万円程度。
また通学するには時間が縛られるため、学生の方や働きながら通える方であればいいのですが、難しい方もいると思います。
ですので、私は通信講座をおススメします。
なぜなら働きながら効率よく勉強することができるから。
私の別の記事では、公務員通信講座ランキングがあります。
各講座の内容を精査し、また口コミ、他サイトの情報など調査して作り上げた自信をもってお届けできるランキングですので、ぜひそちらを参考にして申し込んでみてください。
技術職の試験対策
技術職を受ける方は、教養試験と合わせて技術試験を受けます。
技術試験は、大学で学んできた土木や電気などを勉強しておく必要があります。
こちらは過去問が売られており、個人的には過去問を解くことで対策は十分だと思います。
自治体別の過去問が売られているわけではありませんが、基本的には国家公務員も地方公務員も技術試験対策は同じといえるでしょう。
面接試験対策
面接対策は、ゼミナールの講師に直接指導してもらうのが一番いいように思う方もいるでしょう。
しかし参考書の中にも面接対策というものはあります。
そこに記載している質問内容を誰かに質問してもらうか、自分でスマホに録音しておいてそれを流しながら、ハキハキと答えられるようにしておけばそれだけで面接の練習になります。
私が面接をうけたとき、まわりには笑顔でハキハキと受け答えができている人はいませんでしたので、何を聞かれてもハキハキ答えるようにだけ気をつけたいところです。
実際わたしが働いている自治体で採用する立場の人に話を聞いたところ、「質問に対する答えは対して差がない」と言っていました。
差がないというのは、受験者は事前に時事問題に対しての自分自身の考え方などは勉強してきているので、ある程度答えを返すことはできるということです。
差が出るのは、面接時の姿勢や態度です。
また面接内容は一般職も技術職も同じです。
同じというのは、「全員に同じ質問をします」ということではなく、技術職だから「土木や電気についての技術的な内容の質問をする」ということではないという意味です。
技術職だからといって、面接官に技術系の職員がいることはなく、人事担当の課長や副知事・副市長がいるだけですので、技術的なことを聞かれることはほとんどありません。
まとめ:地方公務員になるメリットと試験対策
私が地方公務員をおススメするのは、公務員の中で一番受験しやすいということです。
いざ地方公務員になってみると、あなたの「公務員像」が崩れるかもしれません。
公務員は確かにクビがなく定年まで働くと、ある程度の収入が得られますので、生活に困ることはありません。
しかし「仕事が楽そうだから」とか「定時で帰れるから」という理由で目指すのであればおススメはしません。
わたしも公務員になるまでは「公務員はやりがいがない」とか「夢がない」ということをよく言われましたが、働き方次第でやりがいも夢も見つかります。
この記事で公務員になるためのお手伝いができると幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。