いろんなことを試しているけどメンタルが強くならない
「物事のプラスの面を見る」「過去のことは変えられないから考えない」など、メンタルを強くするためにいろいろ試してみたけど、メンタルが強くなることはなかったという人は多いと思います。
その理由は、メンタルの弱さを否定しているからなんです。
この記事では、片田智也さんの著書『メンタル弱いが一瞬で変わる本』を参考にして、「メンタルが弱い」を根本的に克服する方法を解説してきます。
この本は、今まで数十冊のメンタル系の本を読んできたわたしが、まわりにおススメする本の中でBEST3に入るほど、即効性のある本です。
本当におススメですので、この記事を読んで気になった方はぜひ購入してみてください!
メンタルが強くならないのは弱いことを否定しているから
メンタルを強くしたいんだから、弱いのを否定するのは当然だろ!
このように考えている人は多いと思いますが、メンタルの弱さは敵ではないのです。
筋肉痛のような必要悪であり、むしろ私たちの味方です。
私たちが感じる落ち込みや不安などのネガティブな感情にも意味があります。
身を守るための警告システムであり常に私たちの行動を最適化してくれるものなんです。
なので自然な弱さと友達になり、感情や感覚の警告を読みとり素直に行動を変えていけば、自然な強さが身につくということ。
この本で伝えている「メンタルを強くするためにするべきこと」は次の3つです。
これらについて理解し実践することでメンタルは確実に強くなっていくとのこと。
この記事を読むことで弱さの意味とどういう行動をするのかをすぐに理解できますので、少々お付き合いください。
自然な弱さの意味とは
自然な弱さというのは、今まで否定してきたネガティブな感情のことですが、この感情は私たちを守るため、行動を動機づけているのです。
どんなに不快な感情でも、私たちの身を守るために「ついそうしたくなる」特定の行動を動機づける機能をもっているということです。
このようにマイナスの感情は危険や未知に対処するよう行動を引き出すためにあるのです。
ですので落ち込みや不安、後悔といった自然と自分の中に沸き起こるマイナス思考やネガティブさを否定してはいけないことが分かると思います。
環境の変化で揺れたメンタルを把握する
これまでのわたしたちはメンタルについて「強いか・弱いか」という一つの軸でとらえてきました。
これによって「いいか悪いか」で判断し、必要悪である自然な弱さを否定してきた。
無駄な自己否定を繰り返し、ときに強がって乗り越えてきたから、いまではメンタルがボロボロになっています。
そこで今日からはメンタルについて「自然か不自然か」というもう一つの軸を加えたマトリックスで把握するようにしましょう。
心というのは常に状態が変化しているもの。
先ほどまで気分が良かったのに誰かの一言でイライラしてしまった、という経験はあると思います。
そのように環境が変われば、心の状態も変わります。
その精神状態を正しく把握することが大事なんです。
それでは上の図にある四つのエリアについてみていきましょう。
〈エリア1〉自然に弱っている状態
繰り返しになりますが、落ち込んだり不安や後悔は自然な反応です。
風邪をひいて熱が出る、転んで血が出るなどと同じ身体の防御反応。
ですので『自然に弱っている状態』は人間らしいものと割り切ってしまっていいんです。
〈エリア2〉自然に健康である状態
自然な弱さを認めると足りないものを補うために行動を起こしたくなるものです。
例えば、「明日のプレゼンが不安だからもうちょっと練習しとこう」「上司に指摘されたから、次からは同じ指摘をうけないように仕組化しよう」など。
このように環境の変化に自然と対応できている人を「あの人メンタルが強いなぁ」と言っているのですが、これは強いというより『自然に健康である状態』ということです。
〈エリア3、4〉不自然に弱っている、不自然に健康である状態
自然な弱さを無視したり、強がって誤魔化したりしていると、それを補うための行動ができません。
すると、自然に弱っている自分を否定する回数が増え、精神的にボロボロになり、ますます動くことができなくなる。
そして、他人の一言で傷ついたり、小さな環境の変化でもメンタルが揺れ、『いつも弱っている状態』になるのです。
この四つのエリアでメンタルの状態を把握できるようになると、たいていのことなら一瞬で自然な強さに戻れるメンタルができるとのこと。
なぜなら、自然な弱さを否定する回数が減って、自分を信じられる感覚が戻り、自然な弱さを強さに変える習慣が身につくことで、「何が起きても大丈夫」という安心感が生まれるからです。
他責の壁
自然に健康である状態に変わるときに問題になるのが他責の壁です。
落ち込んだり悔しさだったりネガティブな感情は「行動を変えて対処するように」という警告なのに、それを他人や環境のせいにしてしまうと、行動を変える必要性に目が向かなくなります。
例えば、仕事で上司に叱責されると、まず言い訳を考えるということはよくあるのではないでしょうか。
「お前のいうとおりにやったじゃないか」「人が少なくて忙しいからミスが起きたんだ」
なにか出来事があって、メンタルが揺れますが、そのきっかけとなった他人や環境の問題は事実としてあるのかもしれませんが、そう感じているのは自分自身のメンタルです。
心の揺れを他責にしても何も解決しません。
だったら何でもかんでも自分が悪いと思えってこと⁉
安心してください。それも違うのです。
なぜなら自然な弱さは「足りないものを補いなさい」と能力や知識の不足を警告しているだけで、「悪い」ということではないからです。
ある出来事でメンタルが揺れたのなら、自分自身の課題として「能力が不足しているだけ」ととらえ直すこと。
自然な強さにたどり着くには、「誰も悪くない」という新しい考え方を身につけることです。
「誰も悪くないし、私も悪くない。ただ能力が不足しているだけ」
そうすれば自然な弱さを認めて、それを強さに変えることができるようになっていきます。
まとめ
今回の内容をまとめると、自然な弱さを認めてあげて、「なんで俺はだめなんだ」と自分自身を否定しないこと。
そして「あいつのせいだ」「環境のせいだ」と他責にしないこと。
そうすることで、自然なメンタルを手に入れることができるのです。
感情と向き合い、それを補うためにできることを淡々とこなすだけなんですね。
今回参考にした片田智也さんの著書『メンタル弱いが一瞬で変わる本』は他にも、様々なネガティブな感情に対してどう向き合えばいいか、また人間関係をよくするための方法についても書かれてあるのでぜひ手に取ってみてください。
この記事があなたのお役にたてると幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。