「公務員って休みが多すぎるんじゃない?」
そんな声を耳にしたことはありませんか。
確かに、年次有給休暇や特別休暇など制度が充実しているのは事実。
でも実際には「担当がいない=休んでいると思われる」「災害対応や選挙で休めない」など、外からは見えにくいリアルがあります。
本記事では、
- 「休みすぎ」と言われる背景や誤解が生まれる瞬間
- 休暇を取りやすい職場と、取りづらい現場の違い
- 民間企業との比較で見えてくる本当の働き方
- 休むことで得られるメリット(健康・家庭・働き方のバランス)
を、公務員本人の声や体験談を交えて解説します。
- 「公務員=休みすぎ」という世間の声が気になっている就活生・転職希望者
- 公務員として働いているけど、休暇取得に不安や葛藤がある人
- 民間企業との働き方の違いを知りたい社会人
- 家庭やプライベートとの両立を重視して進路を考えている人
「公務員=休みすぎ」というイメージにモヤモヤしている方も、就職や転職を考えている方も、この記事を読めばきっと“本当の公務員の働き方”が見えてくるはずです。

はごもち
- 元役所勤務
- 某県庁へ転職
- 20年近く公務員として働き退職
- 現在はwebライターやブロガーとして活動
- 公務員を続ける人・辞めたい人・なりたい人を応援!
公務員は本当に「休みすぎ」なのか?

「公務員は休みが多い」と言われる背景には、制度の見え方と実際の働き方のギャップがあります。
ここでは誤解されやすい場面や周囲の反応を紹介します。
「休みすぎ」と言われる瞬間のリアルな体験
窓口担当が不在のとき、「また休んでいる」と思われがちです。
実際には別の仕事や会議に出ていても、市民の方には単純に“休み”に見えてしまいます。
「今日は担当が休みです」と伝えると、不満の声につながることもあるのが正直なところです。
職場や家族からの目線・反応
同じ休暇でも立場によって受け止め方はバラバラです。
- 同僚からは「今この時期に?」と冗談交じりに言われる
- 上司からは「もう少し調整してほしい」と声をかけられる
- 家族からは「休みが多くて助かる」と歓迎される

僕自身も「家族からは喜ばれるけど、職場では気を使う」と感じる場面がありました。
実際に休暇を取得した公務員の声


休暇の種類は多く、取得する状況によって体験や感想は変わります。
実際、人事院の調査(令和6年)では国家公務員の年休取得は平均16.3日でした。
数字で見ると「完全に取りきれていない人も多い」という現実が見えてきます。
ここでは有給休暇や病気休暇、長期休暇にまつわる実例をまとめました。
年次有給休暇の取得エピソード
計画的に有給を取って旅行や趣味に使う人もいれば、人手不足で思うように取れないと感じる人もいます。
制度上は日数が多めでも、実際に休めるかどうかは職場の雰囲気や人員配置次第、というのが正直なところです。
病気休暇を取得した場合の心身の変化
体調を崩して数日休んだとき、「無理して出勤したらもっと悪化した」ということはよくあります。
休むことで体が楽になり、仕事にも集中できるようになるのは当たり前。
ですが、長く休むと「早く戻らないと」と焦ってしまうのも現実です。
長期休暇取得のきっかけとその後
育休や介護休暇を取った人は「家族との時間を大切にできた」と話します。
ただ復帰後は「業務に追いつくのが大変だった」という面もあり、職場のサポート体制の有無でその後の働きやすさが変わると感じる人もいます。



僕は、1~2日程度休んだだけで机の上に書類が山積みということがよくありました
休暇を取りやすい職場・取りにくい職場


公務員の休みやすさは職場によって大きく違います。
総務省のデータでは地方公務員の平均取得は14日(取得率70%)。
制度はあっても、やはり職場環境に左右される面が大きいことがうかがえます。
ここでは「取りやすかった部署」と「取りにくかった現場」の両方の声を紹介します。
休みやすかった部署での体験
休みやすい職場には共通点があります。
- 業務の分担がしっかり決まっている
- 複数人で同じ仕事を担当している
- 上司が率先して休みを取っている
こうした環境では「お互いさま」という雰囲気ができていて、気兼ねなく休めます。
取りづらかった現場の苦悩
反対に、次のように休みを取りづらく感じる要因もあります。
- 人員が少ない
- 繁忙期が続く
- 引き継ぎの仕組みが弱い



僕自身も「制度上は休めるのに、実際は取りにくい」と感じた経験があります。
休暇を多く取ったことで生じた誤解や摩擦


休暇を正しく使っていても、誤解や摩擦が生まれることはあります。
ここでは「サボり」と見られる場面や引き継ぎの課題を取り上げます。
周囲の「サボり」「ズルい」という声
実際に聞かれる声にはこんなものがあります。
- 「自分は休めないのに不公平」
- 「責任感が足りないのでは?」
- 「繁忙期に休むのは配慮不足」
休暇を取っているだけなのに「ズルい」「サボっている」と言われてしまうこともあります。
とくに忙しい時期に休むと、そうした声は出やすくなります。
業務の引き継ぎや担当者不在のリアル
休暇前に引き継ぎをしていても、担当者が不在というだけでクレームになることがあります。
人員削減が顕著な公務員では「その人しか担当がいない」「その人しか知らない」ということが、結構あるもの。
このように仕組みが整っていないと「また休んでいる」という印象につながってしまいます。
「評価が下がるのでは?」と感じた瞬間
人事評価に直結することは少ないですが、周囲の目を気にして「休むとマイナスになるのでは」と思う人もいます。
心理的な壁が制度利用を難しくしているのも事実です。
民間との違いを実感した場面


公務員と民間企業では休暇の制度や雰囲気に違いがあります。
厚生労働省の「令和6年就労条件総合調査の概況」によると、民間企業の1企業平均年間休日数は約 112.1日 です。
単純に「休みが多い」とは言えず、公務員と民間の違いは“制度より運用のされ方”にあるといえます。
ここでは、実際に比べて驚いた点や休めなかった体験を紹介します。
視点 | 公務員 | 民間企業 |
---|---|---|
制度 | 年休・特別休暇など種類が多い | 法定日数が中心 |
雰囲気 | 部署ごとに取りやすさの差が大きい | 利益優先で繁忙期は取りづらい |
特殊業務 | 災害対応や選挙で休めない時期あり | 納期・商戦期で制約が強い |
民間出身者や異動経験者の驚き
民間から来た人は「休暇制度が充実していて驚いた」とよく話します。
ただし、実際は部署ごとに取りやすさに差があり、「思っていたほど自由ではない」と感じる人もいます。
逆に「公務員でも忙しくて休めない」体験談
災害対応や選挙業務などがあると休日出勤が当たり前です。
しかしその分平日に休めるのかというと、休む余裕がないこともあります。
こういった休日出勤が当たり前という現実から、「公務員=楽」というイメージとのギャップに驚く人は少なくありません。
【実体験】それでも休んでよかったと思う理由


誤解や摩擦があっても、休むことには大きなメリットがあります。
「周囲に迷惑をかけるのでは」とためらう気持ちは多くの人にありますが、実際に一度しっかり休んでみると、自分の体や気持ちに良い影響を与えただけでなく、仕事の質にもプラスになったと感じる人が少なくありません。
ここでは僕や当時の同僚の体験を交えながら、健康・家庭・働き方の3つの面から「休んでよかった」と思えた理由を紹介します。
体調・メンタルの好転エピソード
無理を重ねて働いていたときは、体調不良や集中力の低下に気づかないまま過ごしてしまうことがありました。
ところが、数日しっかり休むと朝の目覚めが軽くなり、「今なら仕事に向き合える」という感覚が戻ってきます。
同僚の中には、休暇中に趣味や運動を再開したことで気持ちがリフレッシュされ、復帰後に業務スピードがむしろ上がったという声もありました。
短期的に穴をあけても、長期的にはパフォーマンスを高める効果があるのです。
家族やプライベートとのバランス
子供の運動会や参観日、親の通院付き添いなど、公務員に限らず「どうしても仕事を休まなければならない」場面はあります。
そうしたときに思い切って休むことで「家族の安心感」や「自分自身の満足感」が得られるのは大きな意味があります。
ある同僚は「父親が入院した時に休みを取って看病できたことが一番の財産」と語っていました。
家族との時間を大切にすることは、結果的に仕事への前向きなエネルギーにもつながります。
メリハリをつけた働き方
休暇を計画的に取ることは、単にリフレッシュのためだけでなく、日常の働き方に良い影響を与えます。
「この日までに仕事を終わらせて休もう」という目標があると、自然と作業の優先順位が明確になり、効率も上がります。
僕自身も長期休暇前は業務の整理を徹底するようになり、その習慣が普段の仕事にも生きるようになりました。
休みは「ご褒美」ではなく、働き方全体を整える大切な仕組みだと感じています。
まとめ
公務員は「休みすぎ」と言われがちですが、実際には部署や状況により取得しやすさは大きく異なります。
年休や病気休暇、長期休暇にはメリットも多く、誤解を避けるには計画的な申請や引き継ぎが大切です。
制度を上手に活かせば、健康や家庭の充実、仕事への集中力向上につながります。
「もっと安心して休みたい」「有給の残し方を知りたい」という方は、以下の記事もぜひご覧ください。
あなたの働き方がより快適になりますように。





