公務員の忌引きは何日?続柄別の早見表・土日の数え方・起算日を解説

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祖父が亡くなった。忌引きって何日もらえるんだろう

土日を挟んだら、その分は数えないよね?

身内に不幸があったとき、まず気になるのが何日休めるのかです。急な話なので、落ち着いて調べる時間もありません。

ところが検索して出てくるのは葬儀社のサイトばかり。肝心の土日の数え方や起算日は、どこにもはっきり書かれていないのが実情です。

この記事では、人事院規則15-14の条文と運用通知をもとに整理しました。日数の表だけでなく、現場で迷う部分まで踏み込んでいます。

先に結論を1つ。よく見かける「同居していた場合は日数が増える」という説明は、条文と違います。

この記事で分かること
  • 続柄ごとの忌引き日数(条文そのまま)
  • 土日・祝日を日数に含めるのか
  • いつから数え始めるのか
  • 分割して取れるのか、遠方の場合はどうなるか
目次

公務員の忌引きは何日?続柄別の早見表

公務員の忌引きは何日?続柄別の早見表

国家公務員の忌引きは人事院規則15-14 別表第二で決まっています。以下が条文の表そのまま。

親族日数
配偶者7日
父母7日
子5日
祖父母3日
(代襲相続し、かつ祭具等の承継を受ける場合は7日)
兄弟姉妹3日
孫1日
おじ・おば1日
(代襲相続し、かつ祭具等の承継を受ける場合は7日)
父母の配偶者/配偶者の父母
(義父・義母)
3日
(生計を一にしていた場合は7日)
子の配偶者/配偶者の子1日
(生計を一にしていた場合は5日)
祖父母の配偶者/配偶者の祖父母1日
(生計を一にしていた場合は3日)
兄弟姉妹の配偶者/配偶者の兄弟姉妹1日
(生計を一にしていた場合は3日)
おじ・おばの配偶者1日
※人事院規則15-14 別表第二(第22条関係)より作成

検索で多い「義父」は配偶者の父母にあたるので3日。「叔父・伯父」はおじで1日です。

地方公務員も基本は同じ

地方公務員の休暇は各自治体の条例・規則で定められています。ただし国家公務員の制度に準じるのが原則なので、日数はほぼ同じ。

子を7日としている自治体など、上乗せしている例もあります。勤務先の規則を確認するのがいちばん確実です。

「同居していたら増える」は正確ではない

「同居していたら増える」は正確ではない

多くのサイトが「同居していた場合は日数が増える」と説明しています。ですが条文を読むと、条件は「同居」ではありません。

義父母などは「生計を一にしていた場合」

条文(別表第二)

父母の配偶者又は配偶者の父母 … 三日(職員と生計を一にしていた場合にあつては、七日)

「生計を一にする」は税や扶養の世界と同じ考え方です。見られるのは同じ財布で暮らしているかどうか。

ですので、別居していても仕送りをして生活費を負担していれば該当する可能性があります。

逆に同じ家に住んでいても、完全に家計が別なら外れることもあります。

筆者

「同居かどうか」ではなく「家計が一つかどうか」。
ここを取り違えると、もらえるはずの日数を申請し損ねます

祖父母・おじおばは相続と祭具がカギ

祖父母とおじ・おばは、さらに別の条件。

条文(別表第二)

祖父母 … 三日(職員が代襲相続し、かつ、祭具等の承継を受ける場合にあつては、七日)

ここは「同居」とまったく関係ありません。必要なのは次の2つです。

  • 代襲相続 親が先に亡くなっていて、孫である自分が相続人になること
  • 祭具等の承継 仏壇やお墓を引き継ぐこと

両方そろって3日が7日になります。片方だけでは増えない点に注意。

親を早くに亡くして祖父母に育てられ、お墓も継ぐというケースを想定した定めです。当てはまる人は申請時に必ず伝えてください。黙っていると3日で処理されます。

土日・祝日は日数に入るのか

土日・祝日は日数に入るのか

いちばん多い疑問だと思います。結論から言うと、入ります。

運用通知が「暦日による」と定めている

条文は日数を「連続する日数」と書いています。根拠は人事院の運用通知にある、この一文。

運用通知(職職-328)

「連続する日数」の取扱いについては、暦日によるものとする

暦日はカレンダーどおりの日数です。土日も祝日も飛ばさずに数えます。

金曜から7日取るとどうなるか

父が亡くなって金曜から7日の忌引きを取る場合、こうなります。

日曜日扱い
1日目金忌引き
2日目土忌引き(もともと週休日)
3日目日忌引き(もともと週休日)
4〜7日目月〜木忌引き
8日目金出勤

7日のうち2日が土日に消えるので、平日ベースでは5日しか休めない計算。

逆に月曜から始めれば、土日を挟んでも平日5日ぶんを確保できます。亡くなった曜日によって実質の休みが変わるのは、この仕組みのせいです。

起算日はいつからか

「死亡した日から数えるのか」「翌日からか」で迷う人が多い部分ですよね。

人事院規則にも運用通知にも、起算日を定めた条文はありません。調べた範囲では見つかりませんでした。

実務では休暇を承認された最初の日から暦日で数える扱いが一般的です。死亡日そのものではありません。

つまり、深夜に亡くなって翌日から動き出す場合は、その翌日が1日目。遠方で連絡が遅れて3日後に知ったなら、知ってから動く日が1日目。

ここは自治体の運用で差が出る部分です。日数が1日ずれるだけで予定が変わるので、人事担当か所属長に早めに確認してください。

自治体によって日数も数え方も変わる

自治体によって日数も数え方も変わる

ここまでは国家公務員の規則をもとに書いてきました。地方公務員の場合、同じとは限りません。

東京都は配偶者が10日

国の規則では配偶者は7日。ところが東京都は10日としています。上乗せしている自治体が実際にあるということ。

僕が以前勤めていた自治体も調べてみたら、やはり国とは違いました。

親族国勤務先の規則
配偶者7日10日
父母7日10日
子5日10日
祖父母3日3日
孫1日3日
配偶者の父母(義父母)3日
※生計を一にしていれば7日
7日
※条件なし
※国は人事院規則15-14 別表第二。勤務先は職員の勤務時間、休暇等に関する規則 別表第2

子で5日、義父母で4日の差。しかも義父母には「生計を一にしていた場合」という条件そのものがないという違い。

もちろん国と同じ日数のままの自治体もあります。国の表だけを見て判断すると、取れるはずの日数を逃すおそれがあります。

土日を含めない運用もある

国は「暦日による」と定めているので、土日が日数に入ります。地方公務員の休暇を決めるのは条例と規則なので、勤務を要する日だけを数える自治体もあるという話。

この差は大きいですよね。7日の忌引きで土日を含めるかどうかで、実際に休める平日が2日変わります。

確認するのはこの規則

勤務先のホームページにある例規集で、「職員の勤務時間、休暇等に関する規則」を開いてください。日数が載っているのは、特別休暇の条文と別表。

読むべき2か所

① 別表の親族ごとの日数 … 国より多い自治体があります

② 条文の「連続する日数」か「勤務を要する日」か … 前者なら土日を含みます

「○○市 例規集 特別休暇」で検索すれば出てきます。急ぎのときでも、ここだけは目を通しておくと安心です。

申請のときに迷うこと2点

申請のときに迷うこと2点

申請の時には何を提出すればいいか迷いますよね。

ここではいざ申請するときに必要なことを説明します。

証明書類は求められないことが多い

会葬礼状や死亡診断書の写しを出す必要があるのか、気になるところ。

僕が取得したときは提出を求められませんでした。続柄と日数を伝えて、あとから休暇簿を出すだけで済んでいます。

ただし自治体によっては添付を求める例もあるようです。葬儀社からもらう書類は念のため捨てずに取っておいてください。

まず所属長へ電話!書類は後からでいい

急な話なので、事前に書類をそろえる余裕はありません。最初にやるのは所属長への連絡。

この時点で何日休むか決まっていなくても構いません。葬儀の日程が固まってから、改めて日数を伝える形で問題なく通ります。

分割して取れるのか、遠方の場合の加算はあるのか?

分割して取れるのか、遠方の場合の加算はあるのか?

この章では、日数は分割して取得することができるのか、遠方にいる親族が無くなった場合について解説していきます。

「連続する日数」なので飛び飛びにはできない

条文が「連続する日数」と書いている以上、間を空けて使うことは想定されていません。

葬儀で3日、四十九日でもう1日、といった取り方はできません。四十九日や一周忌に休むなら、年次有給休暇などで対応する形。

なお条文は「日数の範囲内の期間」と書いているので、7日あるから7日取らなければいけないわけでもありません。3日で足りるなら3日で済みます。

遠隔地なら往復日数が加算される

見落とされがちですが、条文にこう書かれています。

条文(第22条第1項第13号)

親族に応じ同表の日数欄に掲げる連続する日数(葬儀のため遠隔の地に赴く場合にあつては、往復に要する日数を加えた日数)の範囲内の期間

実家が遠い人は、表の日数に移動にかかる往復の日数を足せます。北海道から九州へ向かうようなケースなら2日加算、というイメージ。

「遠隔の地」の線引きは条文に書かれていないので、ここも勤務先の判断になります。ただ加算できる制度があることを知らないと、そもそも申請できません。

結婚休暇は「連続する5暦日」

結婚休暇は「連続する5暦日」

同じ特別休暇なので、結婚休暇にも触れておきます。

結婚休暇で取得する日数は連続する5日。

忌引きと同じく、運用通知で「連続する5暦日」と定義されています。土日を含んで数えるので、月曜から取れば金曜までで終わります。

取れる期間が決まっている

忌引きと違って、結婚休暇には使える期間の制限があります。

運用通知(職職-328)

結婚の日の5日前の日から当該結婚の日後1月を経過する日まで

「結婚の日」が入籍日か挙式日かは、扱いが分かれるところ。ここも要確認。

期間を過ぎると使えなくなるので、新婚旅行を先延ばしにする予定なら1か月以内に収まるか先に計算しておいてください。

日数も自治体で変わります。僕の勤務先の規則では連続する7日。国より2日多い設定。

7日取れば前後の土日とつながって9連休になる計算。「10日くらい休んだ」という感覚になるのは、このためだと思われます。

忌引き休暇のよくある質問

忌引き休暇のよくある質問

忌引き休暇は有給ですか?

有給です。国家公務員の忌引きは有給の特別休暇として整理されていて、給料は減りません。年次有給休暇を使う必要もありません。

土日は忌引きの日数に含まれますか?

含まれます。運用通知で「連続する日数」は暦日によると定められているため、土日祝も飛ばさずに数えます。

祖父母が亡くなったとき、同居していれば7日もらえますか?

同居かどうかは関係ありません。祖父母が7日になるのは「代襲相続し、かつ祭具等の承継を受ける場合」だけで、それ以外は3日です。

義父・義母が亡くなった場合は何日ですか?

配偶者の父母にあたるので3日です。生計を一にしていた場合は7日になります。同居ではなく「家計が一つだったか」で判断されます。

叔父・叔母が亡くなった場合は何日ですか?

1日です。ただし代襲相続して祭具等を引き継ぐ場合は7日になります。叔父・叔母の配偶者も1日です。

忌引きを分けて取ることはできますか?

できません。条文が「連続する日数」と定めているためです。四十九日などで休む場合は、年次有給休暇で対応することになります。

まとめ|忌引き休暇は日数より「数え方」でつまずく

まとめ|忌引き休暇は日数より「数え方」でつまずく

ここまでの内容が頭に入ったか、下のチェック表で確認できます。

理解度チェック表








日数の表そのものは、どのサイトにも載っています。実際につまずくのは数え方と、日数が増える条件のほう。

とくに「同居なら増える」と思い込んでいると、申請できたはずの日数を逃します。急な出来事で冷静に調べる余裕もないときこそ、ここだけは押さえておいてください。

この記事があなたのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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