私の周りでは、民間企業から公務員へ30代・40代で転職している人がたくさんいます。
総務省の調査によると地方公務員の受験者数・競争率が、長年減少傾向が続いていましたが、令和2年度において増加に転じたとのこと。
この理由は、地方公共団体において中途採用試験が広く実施されるようになってきているから。
ですので今、30代・40代でも公務員への転職が増えているといえます。
この記事では、民間企業から地方公務員・国家公務員へ転職するメリット・デメリットについて、具体的な事例を交えて解説していきます。

公務員になって後悔しないかな?と悩んでいる人にはスッキリ悩み解決できる記事になっています
ぜひ最後までお読みください。
30代・40代でも民間から公務員への転職は可能


30代・40代でも、民間企業から地方公務員や国家公務員への転職することは十分に可能です。
なぜなら、公務員試験には一般的な新卒採用だけでなく、経験者採用やキャリア採用といった枠があるからです。
経験者採用やキャリア採用は、民間企業での実務経験を持つ人材を対象にしており、即戦力として期待されるポジションです。
私が地方公務員として働いていたとき、30半ばにして採用された人が何人かいました。
例えば、10年以上の民間の土木業界での経験を活かし、地方自治体の土木系の部署で技師として採用された人。
さらには、民間の医療系事務をしていた人が、保健師や事務職として採用された事例など。



このように、民間で培った専門知識やスキルを公務員として活かすことができるのです。
民間から公務員へ転職するメリット


民間から公務員へ転職するメリットを3つ挙げていきます。
- 安定した職場環境
- ワークライフバランスの充実
- 仕事の多様化
安定した職場環境
公務員の最大の魅力の一つは、安定性です。
民間企業では、景気の影響を受けやすく、リストラや倒産のリスクがあります。
一方、公務員は景気変動に左右されにくく、雇用の安定性が高いとされています。
これは、養う家族・子どもを持つ人にとって大きなメリットです。
ワークライフバランスの充実
多くの公務員は、比較的規則正しい勤務時間が設定されており、残業も厳しく管理されています。
私の知人は、民間企業で残業が常態化し、給料が安く生活に困っていました。
福利厚生がしっかりとしており、看護休暇や育児休暇などの制度もあり休暇も取りやすい。



休暇に対して理解のある上司であれば、突然の休暇でも対応してくれます。
このように、ワークライフバランスの改善が期待できるのも公務員の魅力です。
3. 仕事の多様化
地方自治体や国家機関では、非常に多岐にわたる業務が存在します。
これにより、民間企業では経験できなかったような分野での業務に挑戦することができます。
民間での経験を活かせる部署に配属になり、「民から公へ」という新たな視点で仕事に取り組むことができるのです。



また、業務が多岐にわたる分、新しいスキルや知識を身につける機会が増えるのも、公務員の魅力です。
民間から公務員へ転職するデメリット


民間から公務員へ転職することにはデメリットもあります。
ここでは3つ挙げていきます。
- 給与の変動
- 昇進やキャリアアップの機会
- 幅広い業務範囲
1. 給与の変動
公務員の給与は、民間企業に比べて低いと感じる場合があります。
特に、民間企業で高収入を得ていた人にとっては、給与の低下が大きなデメリットとなるでしょう。
「公務員は退職金が多い」と言われるので、ずっと働き続けることで、収入が大きくなると考えなくてはいけません。
2. 昇進やキャリアアップの機会
公務員の昇進は、基本的に年功序列です。
これにより、民間企業でのように成果主義による急速な昇進やキャリアアップが難しいでしょう。
しかし、30代40代から地方公務員へ転職となると、数年で係長もしくは係長からスタートということがあります。
そうなると経験がないまま部下に教えたり育てたりする必要があり、ハードな事務処理をする必要があるため、心身が疲れてしまう恐れがあります。
係長は予算の作成や係の仕事の掌握が必要ですので、とてもハードなもの。



ですので数年で係長になることや係長からスタートすることは、精神的にきついと感じることもあります。
3. 幅広い業務範囲
公務員の業務は、異動があると、転職をしているのと同じくらい仕事内容が変わります。
国家公務員だと2~3年、地方公務員だと3~10年ごとに異動があり、せっかく覚えた仕事で慣れてきたころには異動。
そしてまた一から新しい仕事を覚えないといけません。



私のまわりには「1つの分野に特化したい」という理由で、地方公務員をやめた同僚もいました。
専門的な知識を身につけたい人には、じっくり取り組むことができず物足りなさを感じることもあります。
民間から公務員へ転職して後悔すること


先ほどのデメリットも公務員へ転職することを悩ませる原因ですが、ここではより具体的にどういったことで「民間から公務員へ転職して後悔するのか」を見ていきましょう。
サービス残業が多い
部署によっては激務であることがあります。
とくに財政部局は、地方公務員の中でも激務となります。
残業に対して厳しく扱いながらも、公務員の人員が減り、1人に対する業務量が増えていっている。
そうなるとサービス残業をせざるを得ないこともあります。



「早く帰りましょう」と言われても、業務量が減ることはないため、帰っているように見せるしかありません。
このように「公務員は民間よりラクだから、毎日定時で帰れるだろう」と考えていると、転職した後に後悔することになると思います。
人間関係が難しい
2~3年での異動となると、人間関係が頻繁に変わります。
例えば、仲のいい人ができても、嫌な人と一緒になっても、数年たてば仕事上関わらなくなります。
しかし、地方公務員の中でも市役所となると、人間関係が狭いもの。
よくない噂などはすぐに広まっていきます。



一度ついた印象は、なかなか変えることができず、苦労することもあります。
公務員への転職を後悔しないためにすること


公務員になることだけを目標としている人は後悔しやすくなります。
「早く帰れそう」「ラクそう」という考えだけでは後悔すること間違いなしです。
地方自治体であれば、今の首長の方針を確認したり、国家公務員であれば、どういった仕事ができるのかは確認しておくことをおススメします。
おすすめの公務員通信講座


公務員になるためには受験勉強が必要です。
受験勉強には予備校や通信講座を受けておいた方が、受験対策はもちろん、受験情報も知ることができます。



予備校は通うのに時間が拘束されるため、仕事をしながらでは難しい
という人もいると思います。
そんな忙しくて通学する時間がとれない方には、通信講座を受講するとよいことになります。
ですが、たくさんあってどこを選べばいいか分かりませんよね。
私の別の記事では、おススメの通信講座10社をランキング形式で紹介しています。
ぜひ一度読んでいただき、申し込みか無料でできる資料請求だけでもしてみてください。
公務員へ転職するか、それともやめておくか、下の記事を読むことで決断するお手伝いができると思います。


まとめ
民間から地方公務員や国家公務員への転職は、キャリアの安定性を求める人や、新たな挑戦を求める人にとって魅力的な選択肢です。
安定した職場環境やワークライフバランスの改善、社会的信用の向上など、多くのメリットがあります。
しかし、給与の変動やキャリアアップの難しさ、業務の固定化などのデメリットも存在します。
公務員への転職を検討している方は、この記事を参考にして、より良いキャリア選択をしていただければ幸いです。
ぜひ前向きにチャレンジしてみてください。